タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)は、今後3年間でAIエージェントの数を人間の従業員数と同等にする計画であると、N・チャンドラセカラン会長が明らかにした。人員削減は行わず、AIによる業務吸収に伴い採用ペースを抑える方針。
この動きは、テクノロジーサービス分野にとどまらない。多くの企業が、従来は人手で担ってきた業務にAIエージェントを導入し、採用抑制やオペレーション体制の再構築を進めている。
チャンドラセカラン会長は火曜日に開かれた同社の年次総会で発言した。AIエージェントの普及拡大により、TCSおよび業界全体で採用が減少し、人間の作業を自動化システムが担うようになると述べた。
同社は人員削減を計画していないが、採用の抑制方針は維持する。ただし、チャンドラセカラン会長はAI導入の進展による新たな役割やポジションの創出にも言及した。企業の働き方がAIとともに再定義されていくため。
特筆すべきは、インドのIT業界は3150億ドル市場規模を誇り、大規模な人的リソース体制で成長してきたことである。最大級の民間雇用主の1つであるこの業界もすでに採用を抑制しており、地政学的な不安定さが顧客需要を下押ししている。
TCSは、時価総額・従業員数ともにインド最大のIT企業。昨年7月には1万2000人超の雇用を削減した。2026年3月期の純従業員数も2万3000人以上減少した。
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金融業界でも同様の動きが進行中。ブルームバーグによると、180億ドル規模のヘッジファンド、マグネターは、最新ファンドへのAIボット導入を計画。市場調査や銘柄分析、推奨、トレンド予測などの業務をAIが担い、最終的な取引判断は人間が下す。
雇用統計にもこの動向が表れている。AIに起因するとされる今年の失職者数は8万7714人に達し、2026年の解雇総数の22%を占めた。この数字は、2025年を通じてAIで失われた人数5万4836人をすでに上回っている。
テック業界のレイオフ情報を追跡するLayoffs.fyiによれば、2026年これまでに175社で11万7571人のテック従業員が解雇されたと記録されている。AI人材ファンドが市場を上回る成果を出せるかは依然として未知数。一方、TCSによるエージェント導入規模の拡大は、ハイブリッドモデルの産業横断的な拡張性を示す試金石となる。
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